銀山温泉「旅館藤屋」｜隈研吾建築×大正ロマンの宿で過ごす、極上の一夜

この宿、ただの温泉宿ではありません。
建築界の巨匠・隈研吾さんがリノベーションを手がけた、デザイン性あふれる唯一無二の宿なんです。

✨ 伝統と革新が調和したデザイン美

銀山温泉の大正ロマン漂う街並みに溶け込む、黒塗りの外観が藤屋。
一歩足を踏み入れると、そこはまるでアートギャラリーのような空間。

館内は、越前和紙の壁、竹のすだれ、石、木、光と影が織りなす静寂の世界。
照明や素材使いひとつひとつに美意識が感じられ、歩くだけで感動の連続です。

「本当に温泉宿…？」と疑いたくなるような、建築ファンならずとも圧倒される空間です。

藤屋の客室は、たったの8室。
全ての部屋が銀山川に面しており、風情ある街並みを眺めながら静かに過ごせます。

私が宿泊したのは「光月の間」。
和紙のやわらかい光に包まれた室内は、時間がゆったりと流れているような心地よさ。

テレビも時計も置いていない「何もしない贅沢」がここにはありました。

お風呂はすべて貸切制。
5種類の湯処があり、それぞれ趣の異なる空間で、24時間いつでも好きなときに入浴できます。

おすすめは「竹の湯」。竹の簾に囲まれた幻想的な空間で、源泉かけ流しの湯に浸かる時間は、まさに至福。

他にも「石の湯」「陶の湯」などがあり、すべての湯船にそれぞれの“静けさ”がありました。

藤屋の夕食は、山形や東北の旬を活かした創作懐石料理。

この日は、山形牛の陶板焼きに、地元野菜の炊き合わせ、日本海の鮮魚のお造りなど、どれも繊細な味わい。

特に感動したのが、季節の土鍋ごはんと出汁の旨味が効いた椀物。
一品一品に丁寧な仕事が光っていて、まさに“美味しさで季節を感じる”料理でした。

朝食も和食中心で、心と体に優しい味わいです。